養生館 はるのひかり(箱根)

前回の温泉旅は大雪で帰途が大変なことになってしまったので、まだ2月だし、おとなしく近場で過ごそう…ということで、今回は5年ぶりの箱根へ。割と最近来たような気がしていたけれど、月日の経つのは早い。
13:30頃に箱根湯本駅に到着し、まずは駅近の鯛ラーメンのお店で軽い昼食を。5年前に発見したこのラーメンは、鯛出汁のスープ+細麺に、筍やズッキーニなどちょっと変わった具材が載っていて、あっさりした美味しさが嬉しい。お店の入口がちょっと分かりにくいせいか、あまり混んでいなくて落ち着ける。

お店を出た後、バスの時間まで少し間があったので、川の方へ降りていってみた。この日はポカポカ陽気ですっかり春の気配。川にはセキレイ3種が勢ぞろいして、ご機嫌に尻尾をパタパタさせている。コガモのつがいも発見したので、しばし楽しく観察した。
時間が来たので駅前のバス停へ向かうと、旅館組合の100円バス乗り場が意外と空いている感じだったので、それならこっちに乗ろうと並んだら、後からどんどん人が来て、結局車内はギュウギュウだった。やっぱり路線バスの方が快適かも。
バスが出発すると5分ほどで宿に到着し、スタッフさんの速やかな誘導でロビーへ通される。

今回2度目に泊まる「はるのひかり」さんは(文字数多いので以後敬称略)、養生館と銘打つだけあってコンセプトがはっきりしたお宿。静かにゆっくり心身を休めるための場なので、予約の際には公式ホームページに書かれている掟を読んで了承しなければならない。(もちろんホームページでは掟という厳しい言葉ではなく「大切なお知らせ」という表現)
「お食事中の長時間のおしゃべりは厳禁」など、なかなかすごいなと思うけれど、私の場合いつも通り普通に過ごしていれば全ての掟を軽くクリアできるので、何の苦もない。むしろ、こうした掟のお陰で静かな環境が確約されるのだから有難い以外の何物でもない。
ロビーでは生姜シロップのドリンクがふるまわれ、お風呂や食事についての説明を受けてから部屋に案内される。

館内では色々な方向に階段が延びていて、ちょっと迷路のよう。方向音痴の私はお風呂に行ったり、食事処に行ったりする度に迷っていたけれど、それも結構楽しい。
廊下には小さな赤い実をつけた木の枝が潔く一枝だけ生けられていた(南天かな?)。華美ではない侘びた風情がとてもいい。5年ぶりだから色々と忘れてしまっていて、こんな風だったっけかな…と新鮮な思いで眺めた。

案内されたのは端正な和室で、本当に綺麗に磨き上げられている印象。
素敵なロッキングチェアが置いてあったり、ミニ書斎みたいなエリアもある。照明も柔らかな光で、とても落ち着く。

広々した洗面所の奥には冷蔵庫と、ちょっと変わった椅子型の棚があって可愛い。
トイレは若干狭めの空間だけれど、言うまでもなく清潔で快適。

まずはひと風呂と思って浴場へ行ってみると、脱衣場の籠が4つ使用中だったので、微妙な人数だな…と思い、一旦部屋へ引き上げる。(お風呂は男女別の内湯が各1ヶ所のみ)
そして布団を敷いたり、先ほどロビーで渡された滞在中の案内を読み返したりしてから出直すと、今度は2名に減っていたので、お風呂に入ることにした。
部屋の金庫は旧式のものだけれど、脱衣場にダイヤル式のミニ金庫があるので安心。
浴場へのスマホやカメラの持ち込みは厳禁なので、写真は入口まで。

2階の浴場は長方形の浴槽が3つに仕切られていて、それぞれあつ湯・適温・ぬる湯と温度が異なる設定になっている。
54℃の源泉があつ湯の浴槽にかけ流され、それが適温の浴槽に流入し、さらにそこからぬる湯の浴槽に流入する仕組みで、自分好みの温度の浴槽が選べる。
洗い場はシャワーが2ヶ所しかないので、やっぱり4人くらいが限度かもしれない。(シャワーなしのカランも合わせると3ヶ所)
身体を洗い、適温の浴槽に入ってみたら、本当にちょうど良い湯加減で、何のクセもないサラサラしたお湯はいかにも養生向き。

お風呂の後は、居心地の良いお部屋でのんびり過ごす。
その都度沸かすタイプの電気ポットでお湯を沸かして、ほうじ茶を一服。急須や湯呑のデザインも宿の雰囲気とよく合っていて、ぽってりした素朴な風合いに心が和む。

ロッキングチェアに座って外を眺めると、窓ガラスが一点の曇りもなくピカピカに磨き上げられていることに気づいた。ここまで完璧にお掃除が行き届いているのは並々ならぬ美意識だなぁと感服する。お陰で外の景色がとてもクリアに見えて気持ちがいい。
ぼんやり外を眺めながら、ささくれができた指先に丁寧にバームを塗り込んだりして、日頃はゆきとどかないケアをするゆったりしたひとときを楽しむ。

そうこうしているうちに夕食の時間になったので、別棟の食事処へ。
食事処の引き戸を開けるとスタッフさんがスタンバイしていて、席に案内して下さった。1人用の席としていくつか選択肢を示されたので、2人掛けの小さいテーブルを選んで着席する。

予めセットされていたのは、自家製胡麻ドレッシングをかけて食べるサラダと、柚子味噌がかかった大根の田楽、胡麻豆腐、畑のおでん。おでんの具は、蒟蒻とちくわぶ以外は全て野菜。
続いて、お願いした飲み物と天ぷら盛り合わせがテンポ良く出てくる。

天ぷらは茎ブロッコリー・蕪・さつまいもで、ピンク色の梅塩をつけて頂く。揚げたてカリカリで美味しい!特に蕪が甘くてトロトロで絶品💛(早く食べたいものだから、写真がおざなり…)
そして、玄米ご飯と赤出汁の味噌汁が出て、これで一通り。玄米ご飯も甘みが強くモチモチして食感が良いので、これだけで美味しい。さらに、可愛い壺に入ったふりかけをかけて食べると味変が楽しめる。
温泉宿の夕食でお肉・お魚が一切出ないというのは、かなり革新的。豪勢なご馳走を楽しみに来た場合は「物足りない。」と思ってしまうかもしれないけれど、はるのひかりのコンセプトを理解して養生するつもりで来ていれば、完璧な夕食だと思う。余裕をもって食べきれる量で、全く胃に負担がかからない。使われている野菜やお米は近隣で採れた有機無農薬のもので、出所の確かな素材しか使わない拘りもすごい。
最後に出されたデザートの柚子の寒天も香り高く、大満足な締めくくりだった。

食事処は暖かな色合いの照明で緩く照らされていて、とても居心地が良い。
1人客がとても多い宿なので、1人で食べていても何の違和感もない。皆さん掟を守って静かに食事されているけれど、雰囲気のよい音楽がかかっていたり、飲み物のオーダーを伝えるスタッフさん達の声が飛び交っていたりして、変にシーンとしている訳でもない。心からリラックスできる雰囲気の中で食事を楽しめた。

部屋に戻った後は幸せな寝落ちタイム。お腹が苦しくないせいか思いきり熟睡してしまい、目覚めたら11時だった。
スッキリした気分でお風呂に行ってみたら、今度は誰もいなかった。
夜の浴場の照明はかなり控えめで、どこかつけ忘れてる?と思ったくらいだったけれど、しばらくすると目が慣れてきた。
グレーを基調としたクールな色調の浴場が月明りのような淡い光で照らされて、不思議な安らぎを感じる。
まずは適温の浴槽に浸かり、せっかくなので一番フレッシュな源泉が楽しめるあつ湯の浴槽にも入ってみた。あつ湯と言ってもそれほど熱々ではなく、ゆっくり浸かっていられる。しばらくすると肌に泡がついてきた。嬉しい。

 * * * * * * * * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * *

朝は8:30までしかお風呂に入れないので、朝食前に入浴へ。男女が入れ替わっていて、今度は1階の浴場。2階より小さいし、皆さん朝食前にお風呂に行くだろうし、混んでるかな…と思ったら、意外にも独泉だった。
こちらの浴槽は適温とぬる湯の2つしかないので、適温に浸かった。非日常の朝の湯浴みをゆっくり楽しみ、のぼせそうな頃に上がると、ちょうど3人の方々が入って来たので、絶妙なタイミングだった。

部屋へ戻って身繕いを済ませてから、朝食を頂きに食事処へ。席は昨日と同じ小さいテーブルだった。
食事処の柱や天井の梁が素敵なので、しみじみと眺めてしまう。
はるのひかりの建物には長い時を経てきたものにしか醸し出せない趣があり、そういう風情を壊さずリノベーションされているところが素晴らしいと思う。

朝食にはアジの開きや湯豆腐が出て、夕食と比べると普通の温泉宿っぽい。

木の箱みたいな湯豆腐セットが洒落ていて、ここから豆腐をすくって食べるのが楽しい。ご飯は雑穀ご飯で、もち麦古代米が入っている。味噌汁に入っているごぼうは、ささがきでなく、薄切りだった。全体的に野菜が柔らかすぎず適度な噛み応えがあって、「よく噛んで味わってくださいね」という意図が伝わってくる。
この他に、希望すれば自家製納豆とハーブティーが頂けるので、どちらも希望した。自家製納豆は普通の納豆のようにネバネバした感じではなく、大粒の黒い豆が6つほど小皿に載っているのを1粒ずつよく噛んで味わう。
和食の最後をフレッシュなハーブティーで締めるのも面白く、ミント入りのお茶ですっきり爽快。

朝食を終えて部屋へ戻る途中、廊下の片隅に置かれていた自家製生姜パウダーを1袋頂いた。耳かき1杯程度でポカポカ効果が得られるというので、毎朝飲むレモンティーに加えてジンジャーレモンティーにしよう♪
それにしても100円って、ずいぶん慎ましやかなお値段…

はるのひかりは本当なら連泊してこそ真価が得られる宿だと思うし、宿の方でも連泊を推奨しているのだけれど、結局今回も空室があった日に1泊だけ予約を入れる形になってしまった。
それでもかなり心身が整った気分になり、満足して宿を後にした。
この日は雨だったけれど、今まで一度も行ったことのない芦ノ湖に行ってみたくて、元箱根港行きの路線バスに乗り込んだ。
30分くらいで元箱根港に到着し、バス乗場にコインロッカーを発見したので、まずは荷物を預ける。600円か、高いな…と思いつつチャリチャリ100円玉を入れて鍵を抜き取り、さて出発と振り返ると、背後に400円のロッカーがあった💧
たかが200円の違いなのに、痛恨のミスをした気分。でも気を取り直して出発!

雨の月曜日なので、湖畔には人がまばら。それでも海賊船はちゃんと走っている。
カモが色々いるかな~と思って見渡してみたけれど、オオバンが数羽とキンクロハジロが1羽、カワウが1羽いたのみ。芦ノ湖はカモたちには不人気なのか?
でも大きな湖だから、反対側の岸辺に行くと様子が違うのかもしれない。
とりあえず元箱根港から近い恩賜箱根公園を目指すことに。
国道沿いの小道を歩いていくと、カラ類の声が聞こえてきた。傘をさしながら双眼鏡を構えるのが難儀だけれど、がんばって見ていると、シジュウカラたちに混じってグレー×茶褐色の地味な鳥の姿があった。クロジかな?と思ったけれど、ちょっと色合いが違うような。もしかするとカヤクグリという鳥かもしれない。でも、ちょこまか動くのでイマイチはっきり見えず残念。

公園に到着して中に入ってみると、思っていたより広大で階段が多く、ちょっとした運動になる。そして見事に誰もいない…。

芦ノ湖が見晴らせる展望台もあるので、天気が良ければかなり気持ちよさそうな場所。園内には色々な種類のコケが生えているらしく、木の手すりなども苔むしていい感じだった。春の芽吹きの季節など、きっと綺麗だろうな。
もしかするといつでも空いている穴場なのかもしれないので、また来てみたい。

結局ほとんど鳥に会えないまま帰りかけると、入口付近まで戻って来た時、複数の鳥がキチキチと争っているような鋭い声がした。声がする木に双眼鏡を向けると、ちょっとずんぐりしたグレーの鳥が視界に入ったものの、すぐに飛ばれてしまった。
残念…と思いつつ歩き出すと、少し離れたところから綺麗な囀りが✨
それで、今のはイカルだったのだなと分かった。あの美声を聴けただけで収穫だった。
そこそこ歩いてお腹が空いてきたので、元箱根港に戻って昼食にすることに。

一度入ってみたかったBakery & Table箱根の3Fレストランで、クロスティーニ・プレートを注文。期待通りフランスパンが美味しい💛
パンの上に載っているのは魚のフライ(アジと言ってたっけ?)、タコのアヒージョ(?)、ポテトサラダと生ハムで、どれも美味しいけど割と塩味が強めなので、後で喉が渇きそう。サラダとコーンスープ、ポテトフライ、イチゴソースがかかったヨーグルトもついて、ワンプレートで色々楽しめた。

バス停へ戻ると、いい具合に間もなく箱根湯本行きの急行バスが来るところだった。さっきは箱根旧街道を上がってくるバスだったけれど、急行バスは道幅が広い新道をほぼノンストップで駆け抜ける。
そして、運転するのは若い女性のドライバーさん!こんな大型の路線バスで女性ドライバーって珍しい(というか、初めて見たかも)。外国人のお客さんにもシンプルな英語でテキパキ対応していて、見るからに頼もしい。出発すると、大型トラックとビュンビュンすれ違いながらも安定した走りでカッコイイ!
最近はバスの運転手も人手不足で大変そうな話を聞くけれど、こんな立派な若手ドライバーさんを見ると心強い気持ちになる。
爽快なドライブを終えて箱根湯本駅に到着すると、これもいい具合に10分後のロマンスカーに乗れるタイミング♪
それなのに……切符を買ってホームへ降りた途端、人身事故発生のアナウンスが💧
ロマンスカーは当面運休となり、またもや帰宅困難な旅になってしまった。
どうもこのところ電車運が悪いなぁとトホホな気分になるけれど、こないだの5時間待ちに比べたら全然マシ。
買ったばかりの特急券を払い戻してもらい、振替輸送のJR線に乗るべく小田原行きの各停に乗り込んだ。

=Memo=
1泊2食つき 17,090 yen
朝食@食事処、夕食@食事処
Check in 15:00/out 10:30
温泉:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(pH8.2)

湯宿あかまつ(月岡温泉)

エメラルドグリーンの温泉に黒い油かすがプカプカ浮いている、あの独特なお湯にまた浸かりたくなって、この冬は月岡温泉へ。
この週末はまだ12月だというのに天気予報は早くも「大雪」。
事実、新幹線がトンネルを抜けて越後湯沢に出た時点では粉砂糖をふりかけた程度の雪だったのが、さらにトンネルを抜けて浦佐まで来ると、もう一面の雪景色!吹雪いているのか視界も悪い。そこから先はずっと白一色の世界が続き、新潟駅に到着した。
白新線が止まっていなくて良かったけれど、多少ダイヤが乱れていたようで、乗り換えに少し戸惑った。が、遅れもせず無事に豊栄駅に到着し、月岡温泉行きのシャトルバスに乗り込んだ。
シャトルバスは満員電車のように混んでいて、ちょっとビックリ。

今回お世話になるのは、2020年にオープンしたばかりの湯宿あかまつさん。

にいがた経済新聞のオンライン記事によると、この場所には元々さかえ館という温泉旅館があったのが廃業してしまい、その施設をリノベーションして湯宿あかまつがオープンしたらしい。ひとり客を歓迎してくれる素泊まりの小さな宿で、静かに温泉を楽しむにはなかなか良さそうな雰囲気。
入口のドアを開けて中に入ると、すぐにご主人が迎えに出て来られた。速やかに気づいてもらえるのって、地味に嬉しい。
前払い方式で先に支払いを済ませた後、鍵をもらって部屋へ向かう。2階建ての館内はシンプルな造りなので、特に詳しい説明などなくても迷うことはない。

階段を上がると、大きく部屋番号が書かれたドアが並んでいる。廊下には自由に使える電子レンジが2台置かれていた。

シモンズベッドが導入されているシングルの洋室もあるけれど、裸足でくつろげる和室が好きなので、今回は和室を選んだ。広々&こざっぱりしたお部屋で、窓も2ヶ所あり、開放的。パワフルな石油ヒーターとエアコンのダブル稼働で室内は既に暖かく、ここまで雪で濡れて寒かったのでホッとした。

部屋の奥には藤の椅子が2つと丸テーブルがあり、洗面台とトイレも備わっている。リニューアル直後なので、どちらもピカピカ✨
今回は寒かったので障子を閉めてしまい、こちらのエリアはほとんど使わなかったけれど、暖かい季節なら椅子&テーブルエリアも居心地が良さそう。
トイレに入ってみて、トイレットペーパーのクオリティの高さに驚き、思わず写真を撮ってしまった。


すてきなエンボス加工が施されており、ふっくらふかふか。
その他、小さい冷蔵庫、金庫、その都度沸かす湯沸しポットなど、必要なものは一通り揃っている(なぜか将棋セットもある)。
持参したパンとお茶で一服してから、早速お風呂へ♪

お風呂は男女別の内湯が1ヶ所のみ。入口に飾られている小さいクリスマスツリーが可愛い。
先客は立ち寄り入浴のお客さんが1人いただけで、ほぼ入れ違いで出てゆかれた。

このエメラルドグリーンの温泉は、含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。バリバリの硫黄泉という感じではなく、pH値も7.6~8.0のアルカリ寄りなので、肌あたりはまろやか。加水なし、加温ありで、玄関に出ていた掲示によると今日の温度は42℃くらい。「浴槽清掃時に次亜塩素酸ソーダを使用しています」「入浴剤等の薬剤は一切使用しておりません」という分析表の説明からすると、浴槽内に塩素を投入しているわけではなさそう(塩素臭は全くなし)。熱くもなくぬるくもない丁度良い温度と、ほんのりとした硫黄の匂いで、浸かっていると骨抜きになりそうなリラックス感💛

やさしい感触のお湯だけれど、石の浴槽の表面にこびりついている薄黄色の硫黄や、金属の手すりの腐食っぷりを見ると、相当成分が濃い温泉なのだな~と思う。
黒いかすは浴槽の底に沈んでいて、お湯の中にはグレーの湯の花が浮かんでいた。そして、お湯の表面には所々油膜が張っている。この油分のせいか、温泉に浸かった肌はツルツルしつつヌルッとする。月岡温泉のお湯は本当に個性的。
分析表には「月岡源泉固有事情の中間浮遊物除去の為 濾過設備を稼働しております」とも書かれていたけれど、そうしないとお湯の中が黒いかすと湯の花だらけになってしまうのだろうと思われる。
脱衣場には、この浮遊物がゴミではなく良いものであることを啓蒙する張り紙が掲示されていた。

温泉で暖まった後は、この雪と寒さで外に出る気にもならないので、休憩室から本を持ち出して部屋でのんびり読書して過ごすことにした。

休憩室もピカピカ✨
本棚には温泉関係の本が色々あり、あとは小説や漫画が置いてあった。
私の大好きなホラー小説「屍鬼」が全巻揃っていて、おぉ!と思ったけれど、2泊では読み終わらないし、今日は温泉本を見てみることに。
そうして部屋でくつろいでいるうちにお腹が空いてきたので、新潟駅で調達してきた鮭はらこ弁当とスパークリング日本酒&おつまみチーズで早めの夕食タイムにする。買ってきておいて良かったー。

外ではしんしんと雪が降り続いており、窓の外には雪に埋もれた足湯の建物が見える。
せっかくだから雪景色を眺めていたい気もするけれど、暖房効率を考えて、滞在中はほぼ障子を締め切って過ごした。

夜は11時に浴室が施錠されるので、10時過ぎに就寝前の入浴へ。ちょうど先客の女性が出て行かれるところで、また1人でゆっくり浸かることができた。

* * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * *

目覚めると引き続き雪が降っている。
除雪車がフル稼働している音が聞こえ、温泉街の方々が除雪に精を出している気配が伝わってくる。大変そう。。。お疲れさまです!

本当は今回、近くにある福島潟という鳥見スポットに行ってみたかったのだけれど、とても歩き回れる状況ではないので、鳥見は諦めてとことん自堕落に過ごすことに決めた。
なので、朝もノロノロと起き出して、8:30から朝食を頂きに食堂へ。
あかまつさんは素泊まりの宿なのだけれど、希望者にはサービスの朝食を出してもらえるので、もちろん希望した。

食堂に入ると、母娘と思しきお客さんが1組いらしたのみで、とても静か。
サービスの朝食はパンもソーセージも温かく、シンプルで少量だけれど美味しかった。個人的には十分満足な量。
これを「1泊朝食つき」ではなく「サービス朝食」と表現しているところに奥ゆかしさを感じる。
部屋に戻ってひと休みした後、清掃直後の10時過ぎに朝の入浴へ行くと、やっぱり独泉だった。
何の予定もないので、とろけるようなお湯に時間を忘れて浸かっていられる。硫黄の匂いに包まれ、お湯が注がれるトポトポいう音に耳を傾けながら、なんて贅沢な時間だろう。。。と幸せを噛みしめる。

月岡の温泉街には色々と美味しいもののお店があるようなので、せっかくだから買いに行きたいと思い、雪だけど買い物に出かけることにした。
和菓子屋さん→チョコレート屋さん→お饅頭屋さんと回って甘いものを買いこんでから、宿の向かいにある月岡BREWERYでランチタイムに。さっき足首まで水溜まりに踏み込んでしまい、靴の中がビチョビチョだけど、まぁいいや。

店に近づくと、溌剌とした女性店長さんがウェルカム感全開で迎え入れてくださった。感じのいいお店♪
当初はハンバーガーが美味しそう!と思ってチェックしていたのだけれど、メニューを見たら他にもそそられる料理が色々あるので、結局ハンバーグランチに寝返った。

月岡温泉のお湯の色にちなんだエメラルドエールというビールも一緒に💛
仄かにマスカットの香りがするフルーティーなビールで、気分が上がる~。
朝ごはんが軽めだと、やっぱりお昼はガッツリ豪勢に食べたくなる。付け合せの野菜もたっぷりでバランス良く、お腹いっぱい。
支払いの際、ちょっと気になる情報を教えてもらった。どうやら白新線が止まっているらしい。そういえば、さっき雑談したお店の方も、新潟から月岡まで車で来たら2時間かかったとか…。思った以上に雪が良からぬ状況を引き起こしている模様で、明日が少し心配になる。

宿の部屋に戻ってテレビをつけてみると、確かに鉄道も道路も交通が乱れており、新潟県内ではあちこちで停電も起こっている💧
明日の朝の状況次第では、帰れない場合の対策も考えなければ…と思いつつ、とりあえず午後の入浴へ。

お風呂の後は、買いこんできた上生菓子とお饅頭でおやつを楽しむ。
部屋に備え付けてある湯呑は背の高い陶器のカップで、お茶はもちろんのこと、持参した紅茶やコーヒーを飲むのにも使い勝手が良い。こういうちょっとした所でセンスがいいお宿だなーと思う。

夜になっても雪はしんしんと降り続く。。。
今日はランチをしっかり食べたし、昼寝したり読書したりしているだけなので大してお腹は空かず、夕食は小腹用に持ってきたマフィンなどを食べて済ませてしまった。

* * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * *

最終日は先にお風呂に入ってから朝食へ。
サービス朝食の内容は昨日と同じだけれど、キャベツサラダにかけるドレッシングが5種類くらいあるので、ちょっと変化がつけられる。
ご飯を食べつつテレビのニュースを見ていると、まだ白新線は動いていない。
宿の方の見立てでは「今日中には動くと思います」ということなので、とりあえず昼頃に駅に着くよう11時のシャトルバスに乗ることにした。
10時にチェックアウトした後は休憩室に滞在させて頂き、引き続きテレビのニュースを見つつ、交通情報のテロップに目を光らせる。それにしてもNHKのテロップは酷い。「JR在来線は一部運休」って。。。大雑把すぎて何の役にも立ちゃしない。

11時をかなり回ってやってきたシャトルバスに乗って駅に向かう途中、白い雪野原の上を白鳥たちが飛んでいく姿がバスの窓から見えた。肉眼で顔まで見える距離だった。今回は鳥見ができなかったので、少しでも鳥に会えて嬉しかった。
ガチガチに凍った道を走り続け、豊栄駅に到着すると12時頃。
窓口の駅員さんに「ホームページでは昼頃に再開する見込みのようでしたけど…」と伺うと、今もまだ何時に再開とは言えない状況とのこと。
改札が解放されて中の待合室が使えるようになっていたので、そこで待つことにした。いちおう暖房らしき設備が天井についているけれど、結構寒い。
そして約1時間後、15時再開見込みのアナウンスがあった。あと2時間か。。。
ホッカイロを持っていたことを思い出して膝の上に載せてみたり、NEWDAYSでおにぎりを買って温めてもらって食べたり、温かい飲み物を買って飲んだり、と頑張ってみるけれど、時間が経つにつれて身体が冷えてゆく。
そろそろ15時という頃、再開見込みが16時にずれ込むアナウンスがあった。雪質のせいで、除雪に難航しているらしい。除雪して下さっている方々も本当に寒くて大変だろうなぁ…自分は屋内にいられるのだから楽じゃないか!と考えるものの、やっぱり寒いものは寒い💧
そして16時の見込みはさらに17時にずれ込み、もう今日はダメなんじゃないか?と絶望的な気分になってきた。温泉街にトンボ返りするなら、最終のシャトルバスは18時。17時でも動かなかったら、そこで決断しなければ。
外はすっかり暗くなり(元々どんより曇って暗い日だったけれど)、気力も体力も限界な感じ。身体が冷え切って震えが止まらなくなっている。

そして、待ち始めてからほぼ5時間が経過した17時少し前、ついに「お待たせ致しました」のアナウンスが。
おぉぉ!本当に動くのか!?と、まるで奇跡でも起こったような気分。待合室にいた人々が怒涛の勢いでホームに降りて行く。気づけば私は最後の1人(笑)
今さら急ぐ必要もないので、ゆっくりホームに下りて奇跡の電車に乗り込んだ。
しばらくして発車した電車は、スピードを落として慎重に走っているようだったけれど、それほど時間がかかることもなく新潟駅に無事到着した。ここまで来ればもう大丈夫、上越新幹線は平常運行している。
暖かい新幹線の座席に収まって人心地がついたものの、芯まで冷え切った身体はなかなか元に戻らない。
自宅の最寄り駅に辿り着いてから、駅構内の蕎麦屋さんでたぬき蕎麦を食べて身体を内側から温めると、ようやく生き返った気分になった。500円でお釣りがくる、このたぬき蕎麦の美味しかったことと言ったら…!
家に帰れるのがこんなに嬉しい温泉旅は初めてだったけれど、それもいずれは思い返して笑える思い出になるはず。
でも、雪は魔物だと今回思い知った。冬の新潟はリスキーだという認識はあったのだけれど、まさか12月にここまでなるとは完全に想定外だった。今後、冬の温泉旅の行き先は慎重に検討しなければ。

=Memo=
素泊まり(朝食サービス付き) 8,105 yen
朝食@食堂
Check in 15:00/out 10:00
温泉:含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(pH7.6~8.0)

<忘備>
福島潟へオオヒシクイに会いに行くベストシーズンは11月下旬と思われる。
ビュー福島潟は月曜が定休日なので、それも考慮して旅程を組むべし。せっかくなら館内の展示も見たいし、中央カメラからも鳥見をしたい。

山崎屋旅館(安代温泉)

この秋は、かなり久しぶりに湯田中を訪れた。前回来てから10年以上が経っている。
折しも全国旅行支援とやらが始まっていて、平日だというのに新幹線が観光客と思しき人々でほぼ満席なのには驚いた。(が、軽井沢でゴッソリ降りてゆき、その先はガラ空きとなった)
湯田中長野駅から長野電鉄の特急スノーモンキーで約45分。

冬の地獄谷で雪を被って温泉に浸かるサルたちは湯田中のシンボルだから、そのシーズンには楽しみに見に来るお客さんが多いんだろうな。
でも今は秋なので、車窓には赤い実がたわわになったリンゴ畑の風景が広がっている。いかにも信州らしい眺めで旅情がかきたてられる。

湯田中駅到着後、駅前のカフェで昼食を取ってからバスに乗るつもりだったのが、見事にカフェが閉まっていたため、昼抜きのまま宿まで歩いて行くことに💧
今回お世話になるのは、前々からその存在は知っており、泊まりたい宿リストに名を連ねていた山崎屋旅館さん。家族経営のこぢんまりしたお宿(全部で8部屋)で、お料理が美味しいと評判なので楽しみ♪

チェックイン3時~のところ2時過ぎに着いてしまったので、荷物だけ預けて近所を散歩しようと思ったら、にこやかに「もうお部屋の用意ができているのでどうぞ」と言って下さった。ありがたい!
今回泊まる「岩菅の間」は階段を上がった2階にある7畳の和室で、石畳の小路に面しており、窓からは安代温泉の大湯の建物が見える。

こちらでは全ての部屋でトイレは外の共同なのが若干不便ではあるものの、部屋のドアを開ければすぐそばに男女別のトイレがある。洗面台は部屋の中にあるので、頻繁に手を洗いたい私にとっては助かる。
エアコンもガスの暖房器具もついているので、夏の暑い時期や真冬でも快適に過ごせそう。

部屋に用意されていたお茶とお饅頭で一服し、昼食がわりのじゃがりこでお腹を満たしていると3時になったので、まずはお風呂に浸かりに行くことにする。
通常は男女別の内湯が1つずつのようだけれど、コロナのせいで貸切制になっていた。
一番乗りで2つとも空いていたので、最初は大きい方のお風呂に入ってみた。
浴室前のドアにかかっている紙のスケジュール表に名前を記入し、入浴中はドア前に「貸切中」の立て看板を置いておく。

4人くらいは余裕で入れそうなサイズの浴槽で、奥にはいい感じの風景画が飾られている。(ちょっと銭湯風?)
身体を洗っていざ浸かろうと足を入れた途端、予想外の熱さに仰天した!
このままではちょっと浸かれない…と思い、申し訳ないけど水で薄めさせてもらうことに。でも、焼石に水な感じなので、思い切って身を沈める。熱いぞ~!
2分ほどがんばって浸かり、上がってみると足の先まで茹でダコ色になっている。
…が、不思議なスッキリ感がある。どうにか酷暑を乗り切った後の秋には体調がモヤモヤ気味で、どうもパッとしないことが多いのだけれど、それが喝を入れられたような感じ。
ひと昔前に流行った野菜の50℃洗いというのを思い出した。あれと同じで、ヒトも50℃(?)で洗うと細胞がシャキッとするのかも知れない。
どちらかと言うとぬるめのお湯にダラダラ浸かるのが好きだったけれど、あつ湯の良さを見直した。
2分浸かっただけなのに、浸かったとたん肌がツルツルになり、かなりパワフルなお湯。
スッキリしたところで、ちょっと周辺を散歩してみる。

石畳の小路を奥へ進んでいくと、すぐ隣に渋温泉がある。
並んでいるのは小規模な旅館ばかりで、昔ながらの静かで落ち着いた雰囲気が良い。
有名な「歴史の宿金具屋」の建物を見物してから川沿いの車道へ出て、宿に戻った。

今日は昼抜きだったので、お腹が空いて6時からの夕食が待ち遠しかった。
宿のホームページでは夕食・朝食ともに広間となっていたけれど、夕食はお部屋に持ってきて下さった。空いていて余裕がある日はそうなるのかも。

最初に届いたお膳は、お刺身、紅鱒ときのこのマヨネーズ焼き、色々きのこのおろし和え、エリンギ肉巻きと帆立焼き、かぼちゃスープ(牛乳は入ってなく、和風)、茶わん蒸し。どれも出来たてで温かく、やさしい味付けで、期待通り美味しい💛
おろし和えのきのこも粉をまぶして揚げてあるのか、手が込んでいる。

途中でエビフライとご飯・味噌汁が登場した。揚げたてサクサクのエビフライは衣が薄く、好みのタイプ♪ 添えられているレタスもひときわ新鮮で、シャリッとした歯触りが最高。どの料理も素材から素晴らしい感じ。
ひととおり頂いた後、帳場にご馳走さまの連絡をすると、食後のフルーツ(リンゴとぶどう)を届けてくださった。
ちょうど良く満腹になり、幸せな気分でしばしゴロ寝する。

入浴できるのは夜10:30までなので、寝落ちしないよう念のため目覚ましをかけ、今度は小さい方のお風呂に浸かりに行った。

小さい方は、本当にこぢんまりしたシンプルなお風呂で、身内でなければ2人で入るのはちょっとためらわれるサイズ。そして、やはりこちらも熱い(笑)
でも、浸かってみると意外に浴槽の底の方のお湯は冷めていて、かき回すとちょうど良い塩梅になった。
そして、かき回してみて気づいたけれど、ただの無色透明ではなく、黒い湯の花が浮かんでいる。浴室が小さいせいか、窓を細く開けて外気を入れると温泉のいい匂いが引き立つ気もする。
大きいお風呂の方が人気でスケジュールも埋まっているけれど、実は使い勝手が良い小さいお風呂が気に入ってしまった。
不思議なのは、どこにも成分分析表が見当たらないことで、お湯のプロフィールが分からない。源泉は大湯と同じなのだろうか?と思って宿の奥さんにお聞きすると、やはりそうだった。
ホームページで確認すると、源泉は93℃、湯落ち口55℃、ナトリウム-塩化物硫酸塩温泉のかけ流し。
長湯しなくてもポカポカになって、すぐに気持ちの良い眠りに落ちた。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

朝もあつ湯でシャキッと目を覚ましてから、朝食をいただきに広間へ。

隣の席にも1人旅のお客さんがいたようだけれど、食べ終えて退席された後だったので、広々とした広間でただひとり静かに朝食を味わう。
左の写真では殺風景に見えるけれど、実はピアノが置いてあったり、可愛い花も飾られていて、心和む空間。

まずは枝豆の混ぜご飯と、おかずたちが出てきた。どれもちょうど良い塩加減のやさしい味つけで、胃が喜んでいるのが分かる。卵焼きもしっとり柔らか💛

続いて焼き野菜(シーザーサラダ風の味付け)と白いご飯が届いた。お米はご当地のブランド米「雪白舞」。
どこの温泉へ行っても、その土地の美味しいお米が食べられるのは嬉しい。

朝も程よく満腹となり、部屋へ戻る途中でご主人に今日の予定を聞かれたので、小布施へ散歩に行くと答えたら、お薦めのケーキ屋さんを教えて下さり、散歩マップも持ってきて下さった。到着した時もそうだったけれど、山崎屋さんの接客は本当に親切でフレンドリー!

部屋でひと休みしてから、バスの時間に合わせて小布施へ出発。
バス停で空を見上げると、見事なうろこ雲だった。秋だなぁ。

今日も特急に乗って、小布施まで20分くらい。自由席特急券が100円なので、気軽に特急が利用できる。

雰囲気のいい小布施駅を出て、まずは栗の木テラスを目指す。以前ここで食べた栗ロールケーキが絶品だったので、また味わいたいと思っていたのだけれど...着いてみたら既に行列が出来ている💧
今はまさに新栗のシーズンなので、平日とは言えやはり混んでいたか~。
で、あっさり諦めて、宿のご主人イチオシのパティスリーロントへ行ってみることに。

栗の木テラスがある中心エリアを離れると途端に人通りが少なくなり、こちらは行列もなく落ち着いていた。良かった。
フランスっぽいお店に入ってみると、美味しそうなケーキや焼き菓子、パンが盛りだくさん♪
残念なことに、この日は喫茶がお休みだった。でも、セルフサービスで中で食べることは可能ということだったので、そうさせて頂くことに。
ショーケースの中でひときわ輝いている「季節限定モンブラン」(750円)をお買い上げし、喫茶スペースに用意された紙皿に載せ、飲み物はセルフサービスのお水(笑)

滑らかで風味豊かな栗ペーストが美味なのは勿論のこと、内側の生クリームも香り高く濃厚で、栗に負けない存在感がある。甘い栗ペーストと甘さ控えめな生クリームが口の中で溶け合って、絶妙なハーモニー💛 台はサクサクのメレンゲだった。
この季節ならではの極上のモンブランを堪能した!

すっかり満足してお店を出た後は岩松院方面へ向かい、雁田山の山裾に沿ってせせらぎ緑道を散歩する。

だんだん山が近づいてきて、ますます人がいなくなる。
まだ紅葉には早いけれど、暑くも寒くもなく、散歩が気持ちいいシーズン。
あちこちでモズがギチギチ鳴いていたり、焚火の煙の匂いが漂ってきたり、秋の風情を楽しみながら長閑な道をのんびり歩く。

せせらぎ緑道に入ると、道に沿ってリンゴ畑が広がっている。小布施は栗の町として名高いけれど、こうして歩いていると栗畑よりリンゴ畑の方が目につく。ブドウ畑も多いし、栗に限らずフルーツの町なのだなと思う。
おぶせ温泉に行き着いたところで駅方面へ戻ることにして、軽くお昼を食べようとお蕎麦屋さんに入った。たぬきそば(かき揚げつき)を注文したら、オマケっぽく書いてあったかき揚げが予想を裏切る巨大さで到底食べきれず、半分以上残すことになってしまった。申し訳ない。。。

帰りもすっかりお馴染みの特急に乗って湯田中へ戻ると、ちょうど良くバスが来た。歩いても20分強だけれど、やっぱりバスは楽。
宿に戻ってすぐ午後の入浴に行こうとしたら、昨日よりお客さんが多く、スケジュール表が結構埋まっていたので、空いている時間まで少し待って、大きい方のお風呂に入った。あつ湯にも慣れてきて、昨日より長く浸かれた。

夕食は今日もお部屋で。

今日のメニューは川魚がテーマのようで、お刺身は鯉・岩魚・信州サーモンの組み合わせだった。岩魚は塩焼きもあって、ほんのり温かくふわふわの焼き加減がすばらしい。真ん中の左にあるのはレンコンのすり流し(?)で、爽やか。その隣のきゅうりとしめじの白和えっぽいのにはリンゴが入っていて、リンゴの甘味がいいアクセントになっている。途中で届いた天ぷらには、海老や茄子に加えてパプリカがあった。パプリカの天ぷらって初めて。とても美味しかった。
…が、この辺りからお腹が苦しくなり始め、肉巻きと茶わん蒸し風のお料理は泣く泣く諦めることに…💧
お昼のかき揚げが未消化で、十分に空腹でなかったのが悔やまれる。茶わん蒸し風の落とし卵の下はどうなっていたのか、食べてみたかった。
最後に茹でたての手打ち蕎麦も届くことになっていたのに、本当に残念。。。

ちょっとションボリな気分になってしまったけれど、しばらくゴロ寝して腹ごなしができてから、気を取り直して夜のお風呂へ。
灯りがともった夜の2階の温かい雰囲気が好き。坪庭のような一角があるのも面白い。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最終日の朝食は昨日と比べてお客さんが多く、2人連れが3組と、1人のお客さんが私含め2名だった。ちょうど良いバランス。

今日も最初は混ぜご飯(舞茸入り)が届き、続いて白いご飯が来た。
シャケだと思って食べ始めた焼き魚はちょっと違う感じで、西京味噌か何かに漬けてあるのか、身がトロッとした食感ですごく美味しい。シャケも手を加えるとこうなるのか、あるいは別の種類の魚なのか?
温泉卵のつゆが塩辛すぎないのも嬉しい。朝も夜も新鮮な野菜が色々食べられて、どのおかずも間違いなく味付けが良くて、こういう食事は本当にありがたい。

チェックアウトの際には、お土産に自家製の梅シロップを下さった。
パワフルなあつ湯と美味しいご飯、気さくなご主人とおっとりした奥さんの接客でほのぼのした気分になれる山崎屋旅館さんに、今度は志賀高原ハイキングと組み合わせて泊まりにきたいなーと思いつつ、帰途についた。

バス停でバスを待っていると、道路の向かい側にあるイチョウの木からキョッキョッ!と大きな鳴き声が聞こえたので、おやアカゲラかな?と思って目を凝らすと、アカではなくアオがいた。
アオゲラは運が良ければ都内の公園でも見られるキツツキだけれど、これまで会えたためしがなく、いつか会ってみたいものだと思っていたら、まさかのバス停で遭遇(笑)
野鳥は思いもよらないところに突然現れるから面白い。

湯田中駅に到着して切符を買おうとしたら、自動券売機の前で駅スタッフの女性がとおせんぼをして何か説明している。
故障かと思って近づいて聞いてみると、なんと今日は長野電鉄100周年記念イベントの日で、どこまで乗っても100円なのだそう。切符は買わなくて良いので、降りる駅の改札で100円払って下さいとのことだった。
いいのか、長野電鉄!コロナで痛手を負っているだろうに、なんと太っ腹な…
でも、おかげで車内にはウキウキした雰囲気が満ちていて、最後の最後まで楽しい旅だった♪

=Memo=
1泊2食つき 12,650 yen
夕食@部屋(通常は広間?)、朝食@広間
Check in 15:00/out 10:00
温泉:ナトリウム-塩化物硫酸塩温泉(pH8.4←大湯の分析表に基づく)

<忘備>

  • 小布施の岩松院の近くにあるカフェKUTENにも行ってみたい。フルーツタルトが美味しそう。
  • JR長野駅の駅ビル内のお土産売場に桜井甘精堂が出店していて喫茶スペースもあったので、こちらでモンブランを食べるという手もある。
  • 同じく駅ビル内のお土産売場にある「いろは堂」のおやきが美味しい。
  • 長野電鉄へ降りる階段横に神戸屋があったので、2日目の軽食用のパンはここで買うと良さそう。



 



カリン酒できあがり♪

昨年の秋みやまさんから頂いてきたカリン2個を漬けこんだまま、気づいたら9ヶ月くらい経っているので、いい加減取り出さなければ~と思って作業に着手した。
蓋を開けるとムチャクチャいい香り!
コーヒーフィルターで漉しつつ、いったん別の容器へ移す。
たくさん出来上がったと思ったけれど、こうしてみると思ったより少ないなぁ。。。

保存用の瓶に移したら、ますます少ない感じ💧
でも、秋の夜長にホットで飲むのにぴったりな、素敵な琥珀色と甘い香り💛
カリン酒は美味しいだけでなく喉にも良い。大事に飲もう。。。





 

裏磐梯レイクリゾート 五色の森

数年前、10月初旬に訪れた裏磐梯は天候に恵まれず、傘をさしての五色沼ハイキングとなった上、鳥見も毘沙門沼を泳いているカルガモ1羽が見れただけというショボい成果だった。で、今回はリベンジということで、鳥がたくさんいる夏にやって来た!
(珍しく一人旅ではなかったのだけれど、1人でも泊まれる宿なのでブログに書いてしまうことにした。)
磐越西線猪苗代駅で降りてホテルの送迎バスに乗り込むと、運転手さんが早速ガイドマップや路線バスの時刻表を手渡してくれた。ありがたい♪
ホテルまで30分のドライブ中にも観光ガイド的なお話をしてくれたり、磐梯山がキレイに見える地点ではゆっくり走ってくれたりして、楽しく過ごしているうちにホテルに到着した。
まだチェックインできない時間だったので、荷物だけ預けて五色沼ハイキングに出発する。ホテル前の道路を渡ればすぐ五色沼自然探勝路の入口なので、とても便利。
今回は文句なしの快晴!

ただ、思っていたより暑い💧 そして結構湿気もある…
このところ異常な猛暑だから特別なのかもしれないけれど、長時間歩くと熱中症が心配なレベル。
初日だし、とりあえず途中まで歩いて戻ってくることにした。
この辺りはクマの生息地なので、忘れずにクマ鈴を装着して、いざ出発。

あちこちに野生のアジサイが奥ゆかしく咲いている。不思議な黄色いニョロニョロが地面から生えているのを発見したけど、これは一体何だろう??
鳥たちの声も色々聴こえる。ウグイスやカラ類、アカゲラと思しきキョッキョッ…という鳴き声に混じって、聴いたことのない美しい囀りも。ちょっとホオジロに似ていて、ムシクイっぽくもある。何の鳥か姿を見たいけど、なかなか見つからない。
そうして歩いていると、ほどなく青沼に着いた。
日光が差し込むとエメラルドブルーに輝いて、華やかな水色の沼。

暑いとはいえ、人が来ないタイミングでマスクを外すと、やっぱり山の空気が香しく爽やか💛
青い空に白い雲、まばゆい緑を眺めつつ、夏の気分を満喫する。
青沼を過ぎると、すぐにルリ沼が現れた。沼の向こうにクッキリと磐梯山が見えて、心が洗われるような清々しい景色。これほど天候に恵まれるとは、リベンジ大成功♪

さらに少し歩くと、今度は弁天沼。この沼は先の2つと比べると少し大きめで、水の色はルリ沼と同じような感じ。

今日は無理せずこの辺りまでで切り上げることにして、もと来た道を引き返した。
アップダウンもなく、1時間くらいの軽いハイキングだったけれど、暑いので汗だくになってしまった。
ホテルに戻ってチェックインを済ませ、冷房のきいた涼しい部屋でひと休み。

今回泊まったのは4階のスーペリアツインルームで、窓の外には檜原湖の景色が広がる気持ちの良い部屋だった。
大規模リゾートホテルなので、これといった特徴のないインテリアだけれど、設備は間違いなく整っている。部屋に備え付けの金庫は暗証番号式で、これなら温泉に行っている間も安心。水道の蛇口から出るのは猫魔ヶ岳からの湧き水だそうで、確かにキリリと冷たく美味しい水だった。
しばらく涼んでから温泉へ浸かりに行く。

大浴場の入口には磐梯山をデザインした家紋風の暖簾がかかっていて、堂々たる雰囲気。自分の部屋番号がついたクリップが用意されていたので、それをスリッパに止めておいたら、出てきた時にもちゃんと自分のスリッパが残っていた。
脱衣場の先にある自動ドアを通って大浴場に足を踏み入れると、うっすらと塩素臭を感じたが、想定内のことだったのでそれほどガッカリはしなかった。(これだけ大規模で利用客が多いのだから仕方あるまい)
塩素消毒しているものの、小さい方の浴槽と露天風呂はかけ流しと表示されていた。
汗だくの身体を洗ってスッキリしたら、まっすぐ露天風呂へ向かう♪
ホテルのホームページでは茶褐色の濁り湯に見えたけれど、お湯は濁ってはいなかった。色も若干赤茶っぽいかも位な色合いで、少し予想とは違う感じ。
でも、目の前に檜原湖が見えるのは写真通りで、気分爽快な湯浴みができる。
夕方なのでヒグラシが鳴いていて、遠くからホトトギスの囀りも聴こえてきた。いい風情だな~。
かなり保温効果が高い温泉で、すぐにのぼせてきてしまったので、途中からは足だけ浸かって早めに上がった。

今回は朝食のみのプランだったので、お風呂の後はホテル内のカフェで買ったアスパラドッグ(アスパラガス+ベーコンのホットドッグ)で軽い夕食にした。喜多方産の立派なアスパラガスが2本どどんと入っていて、これが甘くて柔らかく、美味しかった。
そして、明日の早朝ハイキングに備えてとっとと寝る。

* * * * * * * * * * * * * * * * *就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 
2日目も快晴!
5:30に起床して、6時過ぎには五色沼ハイキングに出発する。まだ6時なのに、既に暑い(笑)

探勝路に入ってしばらくすると妙に腕が痒いことに気づき、見てみると4、5ヶ所蚊にさされている💧 標高800mレベルだと普通に蚊もいるんだな...
早朝でも意外と歩いている人たちがいて、あまり怖くない。皆さん心得ていて、ちゃんとクマ鈴をつけたり、ラジオや音楽を鳴らしている人が多い。
昨日と同じ弁天沼あたりまで歩いていくと、またあの綺麗な囀りが聞こえてきた!

なんとか姿を見たくてしつこく探していると、沼に向かって張り出している木の枝の先で囀っている鳥を発見した。(私ではなく、連れが見つけた。)
第一印象は「黄色い鳥」で、朝日を受けて喉の黄色い羽がひときわ輝いて見える。
なんだろうね...?と話し合った結果、アオジではないかということで落ち着いたのだけれど、さらによく調べてみると、アオジよりノジコの可能性が高い気がしてきた。
もう少し近ければクチバシの色やアイリングで確認できたのだけれど、距離があったので難しい。でも、テンポの良い囀りや、鈴のようにノドを震わせる声の質は、やっぱりノジコっぽい。
結論は出せないけれど、声も見た目も美しいスター級の野鳥と出会えて、今回は鳥見も大成功だった♪

満足してホテルへ引き返し、朝ごはんにする。朝食はバイキング形式。

サラダバーにもあの美味しい喜多方産アスパラガスがあった。
その場でコックさんが作ってくれるチーズオムレツも嬉しい💛
少食だからあまり色々取ってないけれど、和食メニューも充実しているし、ラーメンまであったりして、久しぶりのバイキングを楽しんだ。

朝食後、ひと休みしてから朝の入浴でスッキリし、その後、今度は檜原湖の東側にある檜原湖探勝路に出かけた。
路線バスの「長峯舟付」停留所で降りて歩き始めたが、日が高くなってますます暑い~💦

こちらは舗装された狭めの道で、五色沼探勝路とは打って変わって誰も歩いていない。クマの生息地であることは変わりないので、あまり人がいないのも怖いな~と思いつつ、過剰にクマ鈴をチリチリ鳴らしながら歩いてゆく。
途中、カラ類やエナガがたくさん集まっている地点があった。アカゲラらしき鳴き声も聴こえたけれど、アオジもしくはノジコはこちらにはいなかった。
と、突然前方から大勢の人間の声がわーわー聴こえてきて、何だ?!と思ったら、アスレチック基地のような場所が現れた。子供たちがカヌーをしたり、水に飛び込んだり、竹馬で歩きまわったりして大騒ぎになっている。。。
さっきまでの誰もいない心細さが一気に消えて(笑)、暑いしこの辺で引き上げるかーという気分になった。
引き返してバス停に着くと、ちょうど良く10分後くらいに裏磐梯高原駅行きのバスが来るタイミングだった。クーラーのきいたバスに乗ってホッとしたのも束の間、1駅なのですぐ終点。

ホテルに戻る前に少し涼みたかったので、物産館で山塩ソフトクリームを買い、椅子に座って無心に食べた。ひんやり冷たく、コクのある塩味が美味しい~💛 でも、急いで食べないと暑いからソフトクリームがどんどん溶けていく。
館内のあちこちに「新しい生活様式」だの「黙食」だの、この1~2年に出現したけったいな標語が貼られているのが目につく。10年後くらいに、そんな時代があったな~と笑い話になるんだろうか。。。

ホテルに戻った後、今日は3時少し前くらいにカフェに入り、遅めのランチ兼夕食としてパスタを食べた。(カフェは4時で営業終了)
ズッキーニやパプリカなど野菜もたっぷり入ったアラビアータが美味しかった。

日が落ちる頃、夕暮れの磐梯山を見ようと思って外に出ると、ホテル入口前のベンチのそばの大きな木に大勢の小鳥たちが集まっていた。この木をねぐらにしているらしい。スズメっぽい鳥だけれど、全体的に色合いが薄い感じ。既に薄暗いので観察が難しいものの、ニュウナイスズメかな?と思われた。
その近くをカワラヒワがうろうろしていたり、夕方は意外と近くで鳥に会えることに気づいた。

皆さんの夕食タイムを狙って温泉に浸かりに行ったら、思ったより混んでいた。
そして今日も早寝する。

* * * * * * * * * * * * * * * * *就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

最終日は6:30から朝食を取った後、バイキング会場の近くで開かれている朝市に寄って、地元の生産者さんが売りに来ているお米を買った。お試しサイズ(2合)のひとめぼれ。普通には流通していない美味しいお米だそうで、帰宅してから食べるのが楽しみ♪

それから最後の五色沼ハイキングに出かけた。
相変わらず快晴。今回は柳沼~弁天沼までしか歩かなかったものの、3日とも五色沼散歩を満喫できて実り多い滞在となった。
この日は残念ながらアオジもしくはノジコがいなかった。でも、最後に爽やかな森の空気を吸いながら気持ち良く歩けただけで幸せ。

チェックアウトは11時なので、その後もゆっくり過ごせる。
温泉に浸かりに行ったら、この日はお湯が少し茶褐色に濁っていた。日によって違うらしい。
マスクかぶれでゴワゴワしていた顔が、いつの間にか一皮むけてツルンとなっている。やっぱり温泉のパワーはすごい!

真夏の裏磐梯は意外と暑いことが今回分かったので、次に来る時は梅雨入り直前あたりを狙おうかなー。と、また来る気満々で帰りのバスに乗り込んだ。

=Memo=
1泊朝食つき 15,450 yen(2名1部屋の1人あたりの値段)
朝食@バイキング会場
Check in 15:00/out 11:00
温泉:ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(pH6.2)

 

<忘備>
猪苗代駅suicaが使えるので、えきねっと郡山駅までの新幹線eチケットを購入し、suicaで入場→郡山駅で新幹線の改札を出た後そのまま磐越西線のホームに降り→猪苗代駅suicaで出場するのが一番スムーズ。
今回はヘタに郡山→猪苗代の紙の切符を事前購入して使ったため、帰りに猪苗代駅suica入場しようとしたら「出場記録がありません」の表示が出てはねられた。

次回はぜひレンゲ沼と中瀬沼探勝路を歩いてみたい。ここはバードウォッチングのツアーが出ている程、鳥見にお薦めの場所らしい♪



宝巌堂(栃尾又温泉)★新緑編

4月以降、気が滅入る出来事が続いた上に、ゴールデンウイーク明けからは週3日も(!)出勤が義務付けられることになった。通勤電車はコロナ前と変わらない混雑で、長らく在宅生活ですっかりなまっていた私は心身ともにパワーダウンしてしまい、今回は栃尾又が本当に待ち遠しかった。。。
そして、ようやく予約していた5月末がやってきた!
今回泊まるのは、最近おひとりさま用に改装された2-8の部屋で、こんな感じ♪
ベッド風の小上がりが新設されて、窓際にはテーブルと椅子もある。
テレビを見たい時はちゃぶ台で、外を眺めたい時はテーブルで、と使い分けられる。

(左)入口側から見た感じ (右)窓際から見た感じ

この窓際テーブルは、木漏れ日がとても気持ちいい。
早速ここに座って、窓の外に広がる裏山を眺めながら紅茶とパンでひと休みした。
テーブル&椅子、ベッドの部屋というのは、足腰が弱ってきた世代のお客さんにもいいだろうなと思った。

裏山には細い小道が見える。ここを動物が歩くのが見れたりしたら嬉しいな~と期待したけれど、結局誰も通らなかった。

いつもなら一服した後は早速温泉に浸かりに行くのだけれど、今回は先に散歩に出かけてみた。晴れてはいるけど雲が多く、風も強い。青空に雲がぐんぐん流れていく。
名前を知らない花が色々咲いている。そして、杉の木のてっぺんでオオルリが囀っているのを発見。ちょっと距離があって見にくいけど、会えて嬉しい💛 イマイチ歌が上手じゃない気がしたので、若者かな?

初日なので散歩は早めに切り上げて、温泉へ。今日はおくの湯&したの湯の日だった。
最初はちゃんと身体を洗いたいので、おくの湯に行くことにする。
今回はぬる湯がとても温かく感じられた。温泉のいい匂いも、いつもより強いような。
ぼんやりお湯に浸かりながら、ちょっと不穏な感じの風でザワザワ揺れる木々を眺めていると、急に時間が10年前に遡ったような不思議な感覚をおぼえた。

温泉から上がって部屋へ戻る途中、帳場でヤミーさんのジェラートを調達(確か1個300円)。これは最近始まったサービスで、フレーバーも色々あり、6種類くらいから選べた。どれも美味しそうで迷った挙句、ラムレーズンにした。アイスの自動販売機が置いてある宿は時々あるけれど、こんな本格的なジェラートをお風呂あがりに味わえるのは、甘いもの好きにはかなり嬉しい。

晩ごはんまでの間は怠惰にゴロ寝して過ごす。ベッドの枕元には予めスタンドライトが置いてあったので、寝転がって本を読むのに便利。手前にある曲がった柱がいい味を出している。
この小上がりベッドはマットレスも硬すぎず、柔らかすぎず、いい感じだなと思った。これまでのものよりグレードアップしたのか、あるいは自分の好みに合っていたのか、とにかく寝心地が良かった。

そして晩ごはんの時間がやってきた。
去年まではお膳が2つだったのが、大きなお盆1つに変わっていた。
本日のメニュー:肉団子甘酢あん、刺身みそあえ、新じゃが甘辛煮、アブラこごめマヨネーズ、山うどごまあえ、カリフラワー出汁マリネ、漬物、ごはん、味噌汁。
肉団子とお刺身で、ご飯がすすむ!山菜も自分では絶対調理しないだけに、季節感あるご馳走♪

食後、したの湯に行こうかと思ったけれど、満腹になったら睡魔に襲われ、結局行かずじまいになってしまった。ま、いっか。
夜のしじまの中にカエルの鳴き声がクワッ、クワッと響き渡っている。愛嬌のある鳴き声にほっこりしつつ、眠りに落ちた。

* * * * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * * * * 

目覚めると、雲ひとつない快晴。
大好きな日曜朝の番組「さわやか自然百景」を見終わった頃、朝ごはんが届いた。
今日は卵焼きの日で嬉しい♪ 焼き魚はシャケ。いつもながら炊きたてのご飯が美味しく、パクパク完食。

食べ終えて一段落したら、うえの湯に浸かりに行く。
一番風情があるのはしたの湯だと思うけれど、個人的にはブルーのタイルのうえの湯も大好きで、甲乙つけがたい。
窓の外の新緑を眺めつつ、1時間ほどゆっくり入浴した。

そして今日も散歩に出発!
むせかえるような緑の合間に、時々清流が見える。空気はひんやりしているけれど、ちょっと辛いくらい日差しが強い。
この時期はやたらと羽虫が多く、それがなぜか顔をめがけてまとわりついてくるので鬱陶しい💧 新緑の季節は虫よけスプレー必携!と心に刻んだ。

見返り橋のあたりを歩いている時、後ろから犬が走ってくるような音がして、ん?と思って見てみたら、プレリードックみたいな動物が2匹、猛スピードで私を追い抜き、走り去って行った。
テンのようなスラリとした体形ではなく、ちょっとズングリした薄いベージュ色の動物。あれは一体何だったんだろう??


以前、これくらいの季節に来たときに素晴らしかったカタクリの群生地が見たくて行ってみたものの、カタクリの花は既に終わっていた。。。あと2週間早ければ見れたのかな。自然の花はタイミングが難しい。
でも、草だけの群生地の向こうに雪を頂いた越後の山々が綺麗に見えて、爽やかな気分。

カタクリは残念だったけれど、珍しい黄色いスミレは見ることができた。
以前はもっと道沿いにたくさん咲いていた気がしたけど、これも時期が遅かったのか、ようやく1ヶ所で見つけただけだった。

あまりに日差しが強すぎで喉が渇いてしまったので、宿に戻ってまたまたジェラートを食べた。今日はチョコチップ味♪
(日差しの中を歩きすぎたせいか、後で頭痛に見舞われ、ちょっと反省)

あまり空腹感がなかったので、この日はカップヌードルも食べず、部屋に用意されていたお菓子を昼食代わりにした。
今回のお菓子は「おからクッキー」で、私が好きなラパンさんのクッキーじゃない。。。と一瞬残念に思ったものの、よく見てみたらラパンさんの新作だった。
おからだからサッパリ系かと思いきや、バターの味がしっかりしていて、予想外に濃厚な味わい。材料もちゃんと国産小麦粉だったり、平飼いの卵だったり、すごくこだわっていて、さすが。こちらの新作も美味しかった。

おからクッキーを味わいつつ、本箱から持ち出してきた雑誌のページをめくる。
宝巌堂さんの本箱には読みたくなる本や雑誌がちゃんとあるのが嬉しい。どちらかというと女性向きのラインナップだと思うけれど、ここで初めて読んでハマッてしまったスウェーデンの警察小説「クルト・ヴァランダーシリーズ」のような骨太なものもある。
宝巌堂さんが紹介されている雑誌には、他にも自分好みの宿が載っている確率が高いので、いつも参考になる。
読んでみたい本や観てみたい映画、手に入れたいモノなど色々チェックして、有意義なひとときを過ごした。

この後、再びうえの湯で1時間ほど午後の湯浴みをすると、ほどなく晩ごはんの時間♪
本日のメニュー:刺身みそあえ、うどの芽と八色シイタケのフライ、かぼちゃと人参のバター煮、ワラビ辛子酢、おからサラダ、おかひじきしょうが浸し、ごはん、味噌汁、漬物。
刺身みそあえは昨日と同じで、宝巌堂さんには珍しいメニューかぶりだけど、美味しいから全然OK!
そして私の大好物、八色シイタケのフライが出たのでテンションUP💛 シイタケにひき肉とか海老のすり身とかを塗って揚げているのではなく、潔くシイタケのみ。そのおかげで、ふっくらと肉厚な八色シイタケそのものの味を堪能できて大正解だな~と思う。お茶椀の面積と同じくらいの大きなシイタケなので(写真左下の緑のお皿に載っている丸い方)、これ1つでかなり食べ応えあり。うどの芽の方も香りが良く、美味。
定番のおからサラダは海老入りマヨネーズ味で大好きな1品。
今宵も野菜たっぷりで、健康的な気分になった。

そしてまたカエルの鳴き声をBGMに、さっさと寝る。

* * * * * * * * * * * * * 就 寝 * * * * * * * * * * * * *

最終日は朝食前にしたの湯へ。長い階段を下りていく途中にある小窓の風情が良い。
思ったほど先客が多くなく、途中で少しだけ独泉状態になった。

スッキリしたところで朝ごはん。
今日は温泉卵の日で、焼魚は白身(何の魚かは分からない。無知💧)
今朝もお櫃のご飯をパクパク完食した。あぁ、美味しかった。。。

お土産を買って会計を済ませた後、少しだけ散歩してから帰りのバスに乗り込んだ。
栃尾又での湯治は身体はもちろんのこと、不思議と心まで元気になる。パワーダウン状態で到着しても、霊泉に浸かり、美味しく健康的なご飯をいただき、豊かな自然の中で生命の息吹を吸い込んで、明るい気分になって下界に戻れる。本当にありがたい。

今回は買いたいもの(=松之山温泉の入浴剤)があったので、小出から乗った上越線で越後湯沢まで移動した。
越後湯沢駅の大々的なお土産売場で無事に入浴剤を入手した後、新幹線の時間まで小1時間ほど間があったので、駅を出てすぐのところにあるHATAGO井仙さんのカフェスペースに寄って美味しいロールケーキ&コーヒーでひと休みした。

「湯澤るうろ」というこのロールケーキは魚沼産コシヒカリ米粉を使っているそうで、ただごとではないフワフワ感。生クリームは甘さ控えめで、甘すぎるのが苦手な人も気に入るに違いないと思う。こんな美味しいケーキセットが770円とは、すごいお得感。
旅の最後をしめくくる穏やかで幸せな時間が過ぎていく。。。

★今回のおみやげ★

・パサールバッグ(XSサイズ)1,300 yen
・ラパンさんのクッキー 1袋 150~170yen
・松之山温泉の入浴剤  1,470 yen

=Memo=
1泊2食つき 16,500 yen(湯治プラン)
夕食@部屋、朝食@部屋
Check in 13:00/out 10:30
温泉:ラジウム泉(pH8.4~8.6)
バス代(小出駅栃尾又温泉)420 yen(SUICA等使用不可)

小瀬温泉ホテル(軽井沢)

冬とも春ともつかない中途半端な季節の平日でも、軽井沢駅はそこそこ観光客がいた。さすが有名観光地だなーと思いつつ、早めのランチを取るべく駅近のカフェ旦念亭さんへまっしぐらに向かう。
まだ少し雪が残る庭の奥に入口を発見(こちらは裏口だったらしい)。まだ11時過ぎなので、私が一番乗りで、他には誰もいなかった。
チキンときのこのクリームシチューセットを注文すると、お店のお兄さんが「暇つぶしにどうぞ」と、こびとパズルを渡してくれた。これが意外と難しく、苦戦しているうちに料理が来た。
それほど寒くはないものの、暖炉の前で熱々のシチューをはふはふ食べていると、なんだかとても満ち足りた気分になる。シチューが美味しいのはもちろんのこと、パンも香りが良くもちもちしていてすごく美味しかった。食後のコーヒーも酸味が強めで本格的なお味。
こびとパズルが完成しなかったのが心残りだったけれど、バスの時間があるので出発。

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小瀬温泉は草津温泉行きのバスで15分くらいなので、バスに乗るとあっという間に到着した。こんなにアクセスが良いのに、辺りは静かで山奥に来た気分になれるのだから素晴らしい。
2、3日前に降ったという雪が凍り付いていて、バス停を降りてからホテルの入口までの小道がガリガリで滑りやすく、ちょと難儀した。
13時からチェックインできるので、早々に温泉が楽しめる♪

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今回泊まるのは「リーズナブルな和室」で、フロントから離れた方の2階だった。建物が古いらしいのでエレベーターはなく、急な階段がちょっと怖かったりするけど、なんとなく懐かしさを感じる落ち着いた風情の館内。廊下で石油ストーブを焚いていたから、その匂いが懐かしさを醸し出していたのかも。

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こざっぱりした8畳の和室は十分な広さで、明るく居心地が良い。水回りは年季が入った感じだけれど、キレイにお掃除されていて好印象。お湯の蛇口をひねると、ほぼすぐにお湯が出てくるのもありがたい。もしかするとこれも温泉なのか、かすかに温泉っぽい匂いがする気がした。

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窓の外には小川が流れていて、福寿草とおぼしき黄色い可愛い花が咲いていた。
小川の向こうには自然のままの山林が広がり、そこら中から小鳥たちの囀りが聞こえてくる。滞在中、窓辺に座っているだけで、すぐそばの木の枝にシジュウカラコゲラゴジュウカラなどがやってきて目を楽しませてくれた。

さて、まずは誰も来ないうちに温泉へ!

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小瀬温泉ホテルには大浴場が1ヶ所と貸切露天(無料)が2ヶ所あり、最初はとりあえず大浴場へ行ってみた。
奥の段々状のところから滔々と源泉がかけ流されている。身を沈めた瞬間は熱めに感じるけれど、すぐに馴染んでちょうど良くなり、長く浸かっていてもあまりのぼせない。透明でさらっとした弱アルカリの湯で、硫黄ともちょっと違う独特の匂いがする。よく見ると細かい湯の花がたくさん浮いているし、浴槽の底の石がヌルついているので、実は結構成分が濃いのかもしれない。いい湯だな~。

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お風呂から出た後、ちょっと散歩へ。
外から建物を見ると、ロビーに近い2階の部屋にはバルコニーがついている。あのバルコニーから鳥見をしたら、ますます楽しいだろうなぁ。
その下の1階は食事処で、かなり広々している。
玄関のすぐ横のウッドデッキは喫煙所になっているようなので、バルコニー付きの部屋に泊まりたい時は、なるべくロビーから遠い部屋を指定した方がいいなと思った。
さらに奥の林の中まで行ってみたかったけれど、足首までズボッと埋まりそうなくらい雪が積もっていたのであきらめた。

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部屋に戻ってゴロゴロしているうちに夕食の時間になったので、食事処へ。
夕食は「お箸で食べるフレンチ」というコンセプトで、前菜→魚料理→肉料理と順番に出される。前菜はテリーヌ色々。サラダには野菜チップスがトッピングされていて、食感の違いが楽しい。岩魚のムニエルは身がふっくらしていてとても美味しかった。
「仔牛のベーコン巻き」は弾力のあるお肉で、脂身の存在はあまり感じず、部位不明。過去に食べたことがない食感のお肉で、ちょっと不思議な一皿だった。

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フレンチだけど、最後はご飯とお吸い物。長野県はあまり米どころのイメージではなかったけれど、美味しいお米だった。既にかなり満腹になっていたので、ご飯があまり食べられず残念。デザートはマンゴープリン。
全体としてやたらに量の多いメニューではなく、ご飯を除けば完食できた。

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食後にしばし寝落ちした後、また夜中に誰もいない温泉へ。
大浴場は一晩中利用可能なので、どんなに寝落ちしても入りそびれる危険がなくて嬉しい。

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健康的に早起きして朝の入浴を済ませた後、朝食へ。昨日の夜と同じ窓際の席だった。
今日も快晴で、朝の日差しが清々しい。
朝は普通に和食で、おかずも少な目だったので、お櫃のご飯を完食できて満足♪
焼き魚がししゃもというのは珍しいかも。漬物も味が濃すぎず美味しかった。
おしぼりの袋や紙ナプキンに印刷されている小瀬温泉ホテルのマークが鳥デザインで何気に可愛く、気に入ってしまった。
そういえば、「ホテル」を名乗っているけど食事処は浴衣・スリッパOKなのが面白い。

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部屋に戻ったら布団が片付けられていてビックリ!連泊プラン=湯治プランで、布団は敷きっぱにされると思い込んでいたため、これは予想外の展開だった。お菓子や魔法瓶の熱湯も補充されていて、ちゃんとしている。


2日目は白糸の滝の方までハイキングコースを歩こうと楽しみにしていたのだったが、フロントで聞いたら雪で歩けない状態だと言われてしまった。ガッカリだけど、気を取り直して中軽井沢方面へ続く林道を歩いてみることにした。

未舗装のぬかるみ道だけれど、まぁ歩けないこともない。
たまーに車が通っていくだけの誰もいない静かな道に、小川のせせらぎと鳥たちの鳴き声だけが響いている。
聞いたことのない力強い囀りの主は誰だろう…?と思って目を凝らしても、なかなか姿が見つからない。こんな枯れ木ばかりなのに、生き物は動いてくれないと結構見つからないものだなと思う。
上空を猛禽が1羽ずっと旋回していて、それに向かってカケスがジェージェー怒ったように鳴いている。コジュケイがチョットコイ!と鳴いているのも久々に聴いた。フィフィフィフィ…とよく通る声で鳴いているのはゴジュウカラだった。
この林道沿いの木々にはヤドリギ(ちょっとピンボケ↓)がよくあるので、運が良ければヒレンジャクの群れに会えるかもしれない。

あまりに誰もいないし、まだ寒いけど熊が冬眠から覚めないとも限らないと思って、深入りしすぎないうちに引き返した。
車道を渡ってホテルへの小道にさしかかると、キセキレイが姿を現し、物置小屋の屋根に止まって愛想を振りまいてくれた。お腹のレモンイエローがひときわ鮮やかで、とても綺麗な個体。昨日もこの近くでチラッと見かけたから、小川のこの辺りを縄張りにしているのかも。

今日のお昼は貸切露天に行ってみることにして、フロントへ鍵をもらいに行く。貸切露天は予め予約することはできず、入りたい時にフロントに確認して、空いていれば入れるシステムになっている。

脱衣所を出たらすぐ露天。ただ、ドアを出る前にシャワールームがあり、シャンプーやボディソープが置いてあったから、こちらでも身体を洗ったりすることはできる。
大浴場よりも温度が高い感じで、長く浸かっていると結構熱い。
やっぱり外のひんやりした空気の中で浸かる温泉は格別な気持ちよさで、予想外に軽井沢で雪見露天が楽しめたのも満足だった。

 

こたつでゴロゴロしているうちに、夕食の時間がやってきた。
今晩もテリーヌ系から始まり、お魚は信濃雪鱒のソテー サワークリームソース。やはりふっくら仕上がっていて美味しい♪

テリーヌの横にあるのは「蓮の芽とろろ掛け」というちょっと変わったもので、レンコンの芽ということだろうか?特に香りはなく、シャキシャキした歯触りが良い。

 

肉料理は蓼科牛モモ肉のローストビーフ。脂っこくない赤身のお肉で嬉しい。ただ、かなり厚切りで歯ごたえがあるので、これはナイフとフォークがないとちょっと厳しいかも。もうちょっと柔らかいといいのにな~と思いつつ完食。
そしてまたご飯とお味噌汁が出て、デザートはカスタードプリンだった。

昨日の晩より食事処にお客さんが多い印象だったので、お風呂が混むかな…と思い、また夜中に浸かりにいったら誰もいなかった。

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最終日は今にも雨が降り出しそうな曇り空。
でも、せっかくなのでチェックアウト後に小1時間ほど昨日の林道を散歩したら、最後にまたキセキレイが出てきて、今日はガードレールの上で愛想を振りまいてくれた。散歩した甲斐があった(笑)


今回初めて泊まった小瀬温泉ホテルは、本格的な温泉があって静かにくつろげる心地良い宿だった。避暑も兼ねて、今度は夏に来てみたい。

<余談>
宿の玄関前の木に素敵な羽が引っかかっていたのを拾ってきたので、図書館で羽根の本を借りて調べたところ、どうやらホシハジロのお腹の羽らしい。
オナガガモマガモヒドリガモも似たような感じの羽だけど、先端の丸っこい形や模様が薄く繊細なことから、一番ホシハジロが近いように思う。
宿周辺にカモたちが集うような池はなかったから、とても意外だったし、ホシハジロのお腹がこんな色合いだとは知らなかった!
この先、羽集めにハマッてしまいそうな予感。。。

 

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=Memo=
1泊2食つき 13,200 yen(連泊プラン)
夕食@食事処、朝食@食事処
Check in 13:00/out 10:00
温泉:ナトリウム-炭酸水素塩温泉(pH7.6~7.7)