裏磐梯レイクリゾート 五色の森

数年前、10月初旬に訪れた裏磐梯は天候に恵まれず、傘をさしての五色沼ハイキングとなった上、鳥見も毘沙門沼を泳いているカルガモ1羽が見れただけというショボい成果だった。で、今回はリベンジということで、鳥がたくさんいる夏にやって来た!
(珍しく一人旅ではなかったのだけれど、1人でも泊まれる宿なのでブログに書いてしまうことにした。)
磐越西線猪苗代駅で降りてホテルの送迎バスに乗り込むと、運転手さんが早速ガイドマップや路線バスの時刻表を手渡してくれた。ありがたい♪
ホテルまで30分のドライブ中にも観光ガイド的なお話をしてくれたり、磐梯山がキレイに見える地点ではゆっくり走ってくれたりして、楽しく過ごしているうちにホテルに到着した。
まだチェックインできない時間だったので、荷物だけ預けて五色沼ハイキングに出発する。ホテル前の道路を渡ればすぐ五色沼自然探勝路の入口なので、とても便利。
今回は文句なしの快晴!

ただ、思っていたより暑い💧 そして結構湿気もある…
このところ異常な猛暑だから特別なのかもしれないけれど、長時間歩くと熱中症が心配なレベル。
初日だし、とりあえず途中まで歩いて戻ってくることにした。
この辺りはクマの生息地なので、忘れずにクマ鈴を装着して、いざ出発。

あちこちに野生のアジサイが奥ゆかしく咲いている。不思議な黄色いニョロニョロが地面から生えているのを発見したけど、これは一体何だろう??
鳥たちの声も色々聴こえる。ウグイスやカラ類、アカゲラと思しきキョッキョッ…という鳴き声に混じって、聴いたことのない美しい囀りも。ちょっとホオジロに似ていて、ムシクイっぽくもある。何の鳥か姿を見たいけど、なかなか見つからない。
そうして歩いていると、ほどなく青沼に着いた。
日光が差し込むとエメラルドブルーに輝いて、華やかな水色の沼。

暑いとはいえ、人が来ないタイミングでマスクを外すと、やっぱり山の空気が香しく爽やか💛
青い空に白い雲、まばゆい緑を眺めつつ、夏の気分を満喫する。
青沼を過ぎると、すぐにルリ沼が現れた。沼の向こうにクッキリと磐梯山が見えて、心が洗われるような清々しい景色。これほど天候に恵まれるとは、リベンジ大成功♪

さらに少し歩くと、今度は弁天沼。この沼は先の2つと比べると少し大きめで、水の色はルリ沼と同じような感じ。

今日は無理せずこの辺りまでで切り上げることにして、もと来た道を引き返した。
アップダウンもなく、1時間くらいの軽いハイキングだったけれど、暑いので汗だくになってしまった。
ホテルに戻ってチェックインを済ませ、冷房のきいた涼しい部屋でひと休み。

今回泊まったのは4階のスーペリアツインルームで、窓の外には檜原湖の景色が広がる気持ちの良い部屋だった。
大規模リゾートホテルなので、これといった特徴のないインテリアだけれど、設備は間違いなく整っている。部屋に備え付けの金庫は暗証番号式で、これなら温泉に行っている間も安心。水道の蛇口から出るのは猫魔ヶ岳からの湧き水だそうで、確かにキリリと冷たく美味しい水だった。
しばらく涼んでから温泉へ浸かりに行く。

大浴場の入口には磐梯山をデザインした家紋風の暖簾がかかっていて、堂々たる雰囲気。自分の部屋番号がついたクリップが用意されていたので、それをスリッパに止めておいたら、出てきた時にもちゃんと自分のスリッパが残っていた。
脱衣場の先にある自動ドアを通って大浴場に足を踏み入れると、うっすらと塩素臭を感じたが、想定内のことだったのでそれほどガッカリはしなかった。(これだけ大規模で利用客が多いのだから仕方あるまい)
塩素消毒しているものの、小さい方の浴槽と露天風呂はかけ流しと表示されていた。
汗だくの身体を洗ってスッキリしたら、まっすぐ露天風呂へ向かう♪
ホテルのホームページでは茶褐色の濁り湯に見えたけれど、お湯は濁ってはいなかった。色も若干赤茶っぽいかも位な色合いで、少し予想とは違う感じ。
でも、目の前に檜原湖が見えるのは写真通りで、気分爽快な湯浴みができる。
夕方なのでヒグラシが鳴いていて、遠くからホトトギスの囀りも聴こえてきた。いい風情だな~。
かなり保温効果が高い温泉で、すぐにのぼせてきてしまったので、途中からは足だけ浸かって早めに上がった。

今回は朝食のみのプランだったので、お風呂の後はホテル内のカフェで買ったアスパラドッグ(アスパラガス+ベーコンのホットドッグ)で軽い夕食にした。喜多方産の立派なアスパラガスが2本どどんと入っていて、これが甘くて柔らかく、美味しかった。
そして、明日の早朝ハイキングに備えてとっとと寝る。

* * * * * * * * * * * * * * * * *就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 
2日目も快晴!
5:30に起床して、6時過ぎには五色沼ハイキングに出発する。まだ6時なのに、既に暑い(笑)

探勝路に入ってしばらくすると妙に腕が痒いことに気づき、見てみると4、5ヶ所蚊にさされている💧 標高800mレベルだと普通に蚊もいるんだな...
早朝でも意外と歩いている人たちがいて、あまり怖くない。皆さん心得ていて、ちゃんとクマ鈴をつけたり、ラジオや音楽を鳴らしている人が多い。
昨日と同じ弁天沼あたりまで歩いていくと、またあの綺麗な囀りが聞こえてきた!

なんとか姿を見たくてしつこく探していると、沼に向かって張り出している木の枝の先で囀っている鳥を発見した。(私ではなく、連れが見つけた。)
第一印象は「黄色い鳥」で、朝日を受けて喉の黄色い羽がひときわ輝いて見える。
なんだろうね...?と話し合った結果、アオジではないかということで落ち着いたのだけれど、さらによく調べてみると、アオジよりノジコの可能性が高い気がしてきた。
もう少し近ければクチバシの色やアイリングで確認できたのだけれど、距離があったので難しい。でも、テンポの良い囀りや、鈴のようにノドを震わせる声の質は、やっぱりノジコっぽい。
結論は出せないけれど、声も見た目も美しいスター級の野鳥と出会えて、今回は鳥見も大成功だった♪

満足してホテルへ引き返し、朝ごはんにする。朝食はバイキング形式。

サラダバーにもあの美味しい喜多方産アスパラガスがあった。
その場でコックさんが作ってくれるチーズオムレツも嬉しい💛
少食だからあまり色々取ってないけれど、和食メニューも充実しているし、ラーメンまであったりして、久しぶりのバイキングを楽しんだ。

朝食後、ひと休みしてから朝の入浴でスッキリし、その後、今度は檜原湖の東側にある檜原湖探勝路に出かけた。
路線バスの「長峯舟付」停留所で降りて歩き始めたが、日が高くなってますます暑い~💦

こちらは舗装された狭めの道で、五色沼探勝路とは打って変わって誰も歩いていない。クマの生息地であることは変わりないので、あまり人がいないのも怖いな~と思いつつ、過剰にクマ鈴をチリチリ鳴らしながら歩いてゆく。
途中、カラ類やエナガがたくさん集まっている地点があった。アカゲラらしき鳴き声も聴こえたけれど、アオジもしくはノジコはこちらにはいなかった。
と、突然前方から大勢の人間の声がわーわー聴こえてきて、何だ?!と思ったら、アスレチック基地のような場所が現れた。子供たちがカヌーをしたり、水に飛び込んだり、竹馬で歩きまわったりして大騒ぎになっている。。。
さっきまでの誰もいない心細さが一気に消えて(笑)、暑いしこの辺で引き上げるかーという気分になった。
引き返してバス停に着くと、ちょうど良く10分後くらいに裏磐梯高原駅行きのバスが来るタイミングだった。クーラーのきいたバスに乗ってホッとしたのも束の間、1駅なのですぐ終点。

ホテルに戻る前に少し涼みたかったので、物産館で山塩ソフトクリームを買い、椅子に座って無心に食べた。ひんやり冷たく、コクのある塩味が美味しい~💛 でも、急いで食べないと暑いからソフトクリームがどんどん溶けていく。
館内のあちこちに「新しい生活様式」だの「黙食」だの、この1~2年に出現したけったいな標語が貼られているのが目につく。10年後くらいに、そんな時代があったな~と笑い話になるんだろうか。。。

ホテルに戻った後、今日は3時少し前くらいにカフェに入り、遅めのランチ兼夕食としてパスタを食べた。(カフェは4時で営業終了)
ズッキーニやパプリカなど野菜もたっぷり入ったアラビアータが美味しかった。

日が落ちる頃、夕暮れの磐梯山を見ようと思って外に出ると、ホテル入口前のベンチのそばの大きな木に大勢の小鳥たちが集まっていた。この木をねぐらにしているらしい。スズメっぽい鳥だけれど、全体的に色合いが薄い感じ。既に薄暗いので観察が難しいものの、ニュウナイスズメかな?と思われた。
その近くをカワラヒワがうろうろしていたり、夕方は意外と近くで鳥に会えることに気づいた。

皆さんの夕食タイムを狙って温泉に浸かりに行ったら、思ったより混んでいた。
そして今日も早寝する。

* * * * * * * * * * * * * * * * *就 寝 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

最終日は6:30から朝食を取った後、バイキング会場の近くで開かれている朝市に寄って、地元の生産者さんが売りに来ているお米を買った。お試しサイズ(2合)のひとめぼれ。普通には流通していない美味しいお米だそうで、帰宅してから食べるのが楽しみ♪

それから最後の五色沼ハイキングに出かけた。
相変わらず快晴。今回は柳沼~弁天沼までしか歩かなかったものの、3日とも五色沼散歩を満喫できて実り多い滞在となった。
この日は残念ながらアオジもしくはノジコがいなかった。でも、最後に爽やかな森の空気を吸いながら気持ち良く歩けただけで幸せ。

チェックアウトは11時なので、その後もゆっくり過ごせる。
温泉に浸かりに行ったら、この日はお湯が少し茶褐色に濁っていた。日によって違うらしい。
マスクかぶれでゴワゴワしていた顔が、いつの間にか一皮むけてツルンとなっている。やっぱり温泉のパワーはすごい!

真夏の裏磐梯は意外と暑いことが今回分かったので、次に来る時は梅雨入り直前あたりを狙おうかなー。と、また来る気満々で帰りのバスに乗り込んだ。

=Memo=
1泊朝食つき 15,450 yen(2名1部屋の1人あたりの値段)
朝食@バイキング会場
Check in 15:00/out 11:00
温泉:ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(pH6.2)

 

<忘備>
猪苗代駅suicaが使えるので、えきねっと郡山駅までの新幹線eチケットを購入し、suicaで入場→郡山駅で新幹線の改札を出た後そのまま磐越西線のホームに降り→猪苗代駅suicaで出場するのが一番スムーズ。
今回はヘタに郡山→猪苗代の紙の切符を事前購入して使ったため、帰りに猪苗代駅suica入場しようとしたら「出場記録がありません」の表示が出てはねられた。

次回はぜひレンゲ沼と中瀬沼探勝路を歩いてみたい。ここはバードウォッチングのツアーが出ている程、鳥見にお薦めの場所らしい♪